環境、ECO、省エネ(CO2削減)に貢献
コンクリート耐久化は予防保全から
  • 劣化進行の原因

    動く水が触れる事で、コンクリートを固めているセメントペーストは溶脱する。
    雨、雨が集まって流れる下流側、用水路、漏水(エフロ折出部を含む)

  • 初期欠陥
    • 1.乾燥収縮によるひび割れ
    • 2.鉄筋の被り不足
    • 3.ASR骨材の混入
    • 4. コンクリート打設施工不良、養生不良
  • 凍害
    • 構造体内部で水分が凍結膨張する。
    • 水が浸透することで発生する。
    • コンクリート断面減少による鉄筋腐食
  • 塩害
    • 鋼材の腐食作用を塩が助長する。
    • 塩が単独で浸透することはなく、塩水・海水として浸透、負圧による吸引などで鉄筋近傍に到達する。
    • 鉄筋腐食
    • 鉄筋腐食によるコンクリート断面減少
  • 中性化
    • Ca(OH)2の溶出減少、炭酸化によりPHが低下する。
    • Ca(OH)2がCO2と化学反応(炭酸化)しただけではコンクリート強度に影響を与えない。
    • PHの低下によってフリーデル氏塩が破壊され、水、酸素、塩の供給されることで発錆する。
    • 鉄筋腐食
    • 鉄筋腐食によるコンクリート断面減少
  • その他
    • 化学物質の接触(排気ガス、タイヤ磨耗カス、酸性雨、界面活性剤)、過大応力の繰返し
  • 劣化進行
  • 劣化の進行は上記の原因が複合的に相乗的に作用して起きている。
  • 現在の試験規定
  • 現在規定されている性能試験は一定の環境の下で、単一の劣化原因下で得られるデータである。
  • 現在の試験環境
    • a 一定の配合
    • b 一定の気温下
    • c 一定の条件
    • d 比較的短い期間(日・時間)
    • e 低い有効設定値(根拠は明確に示されていない)
  • 考慮すべき自然環境
    • コンクリートの内部空隙18%程度を考慮
    • 空隙内にある空気、水分の考慮
    • 気温変化によって内部空気は膨張収縮を常に繰返している。
    • 10℃の気温変化で9〜14%膨張収縮
    • 水分は1200〜1700倍の水蒸気になる。
    • 水掛かり、気温変化は毎日常に起きる
  • 予防保全の有効性に対する信頼
  • これまでに設計された予防保全対策の検証がなされていないために、重要性の認識が薄い。
  • 予防保全対策を考慮したけれど、有効であったかどうかの判断がされていない。
  • 予防保全に対応した性能試験方法の確立が望まれる。
  • 1.乾燥・湿潤、寒暖気温を複合的・相乗的に作用させる。
  • 2.試験期間の延長
  • 3.水掛かりによる劣化進行(塩水・海水濃度≒3%)
  • 4.熱を加えた被覆防水
  • 5.被覆材による凍結融解試験
  • 6.硬化コンクリートの構成素性を明らかにする
2018.1.8
コンクリート・鋼構造物超耐久化工法研究会